ソムリエ資格を持つ3人のANA・CAの自覚
ファースト・CA・山岸 妙子さん
山岸さんは、現在、・客室センター・
客室乗務二部サービス訓練課・スタッフアドバイザー・サービスインストラクターというポジションに位置している。
国内線、国際線に乗務し、ファーストクラスも担当するCAだ。
同時に、ソムリエの資格も持つ。
「常にお客様のお好きなワインを選ぶことを考えています」
姿勢正しく、質問をしっかり聞き、美しい確かな声で話してくれた。
「ファーストクラスのお客様は、ワインをよくご存知です。ですから、お話ししていると、私自身もとても勉強になります」
「お客様との会話の中から得るところは沢山あり、幸せを感じております。」
今回のワインセレクションに参加できたことはCAとして光栄に感じていること、同時にワイン好きな自分としても嬉しいです、ともつけ加えた。
微笑んで答える山岸さんは本当に素敵なレディだ。
ソムリエの資格を取った理由を聞くと、
「ソムリエの資格も、機内でお客様により楽しんで頂きたいと思って取りました。」
乗務したときにお客様との会話を弾ませるためだと、常識をわきまえた、言葉を選んだコメントが発せられる。
「旅先でも、時間があれば、ワインショップやスーパーなどでワイン選びをしながら、勉強を欠かしません。好きなワインを、時々選んで買ってまいります。」

ファースト・CA・佐藤 加奈子さん
佐藤さんも、山岸さん同様、
客室センター客室乗務二部サービス訓練課・スタッフアドバイザー・サービスインストラクター
というポジションに位置している。
(現在は客室センター客室乗務二部/サービスインストラクター)
国際線ファーストクラスも担当するCAだ。
同時に、ソムリエの資格を持つ。
親しみを感じさせるCAだ。
「ソムリエの資格を取ったことで、お客様との会話の幅が広がってきました。」
とても、謙虚な態度で話し始めた。
「ファーストクラスをご利用になられるお客さまは、皆様、とてもワインに詳しいです。
ご自分のワイン畑をお持ちのかたや、世界のワインに詳しいお客さまのワイン知識は本当に素晴らしいというより、尊敬しますね。」
やさしく、穏やかな目が輝いている。
佐藤さんは、数年前まで、地上でインストラクターとして後輩を教える立場にあった。
現在は国内線や国際線を乗務し、ファーストクラスの担当もしている。
佐藤さんは話をつづけた。
「分かっていたことですが、地上で訓練生に教えている内容の大切さを、いま、機内で改めて感じていますね。本当に多くを学んでいます。」と真剣に話す。
機内のサービス以外にも、CAとしての行動について、沢山考えさせられています、というキラキラした目が、佐藤さんの心の中にある自分を叱咤、激励しているように思えた。
「ワインは機内食との組み合わせが重要です。相性がありますね。どんな料理にも合うワインってとても難しいのですが、お客様の選ばれるお料理にふさわしいワインを出せるようになりました」ソムリエの資格の勉強のお蔭だと微笑みながら、話してくれた。

最後に、赤、白、どちらのワインがお好きですか、と聞いた。「いまは、白が好きです。以前は赤でした。」その笑顔が嬉しい。佐藤さんが乗務する便のファーストクラスに乗ってみたい。無理です。

ビジネス・CA・酒井 綾さん
酒井さんは、客室センター客室乗務三部に所属する客室乗務員として国内線、国際線に乗務にしている。「今日はファーストクラスのワイン選考会ですが、私、まだビジネスクラスまでの担当なんです。」
美しい顔に、ゴメンナサイ、が表れる。目が爛々と輝いているのが魅力的だ。
ソムリエの資格は、勿論、持っている。彼女の表情と愛らしさから頑張るぞ、という意欲を感じてしまう。
「ファーストクラスを担当するには、資格が必要なんです。サービスの資格取得訓練をパスしなければだめなんです。」言葉の端々に“やるぞ”という風が起きる。
「今の仕事(ビジネスクラス)はやりがいがあって、とても好きです。ワイン好きなお客様にワインを選ぶ楽しさは格別です。」
「ソムリエの資格を取ってから自信が湧きました。お客様からのオーダーに応えられることで、ワインの素晴らしさにひかれ、興味をもつ大切さを学びました。」
美しいスタイルの酒井さんからは力強さが感じられる。
「ワインセレクションは初めての経験ですが、もし自分がセレクトしたワインが選ばれて
機内で再会できたらすごく感激します!」
素直でよろしい、レディは最高の笑みを浮かべていた。
3人のレディたちの謙虚で、素直で、美しい話し方は、流石ANACAの育ちの良さを感じる。
世界の空でANACAと過ごす時間は確かで楽しい旅を約束してくれると僕は感じた。
取材・Nagasawamagazine
フォトグラファー・五頭 輝樹