2018・ANA・世界の空をワインが舞う
選ばれたワインが、試されるとき・2018

毎年参加している「ANAワインセレクション」はいつも興奮する。
世界の空で味わうワインは、楽しく、興味がそそられるからだ。
世界から特別なワインを選び、ワインを乗せて乗客の皆様に提供するその作業をANAワインの選定担当者が毎年行っている行事だ。
メディアの一員としての我々もその模様を取材している。
選定ANA担当者が世界中のワインから選んだワインには興味が尽きないからだ。
「nagasawamagazine」では独自の切り口で取材に取り組んでいる。
楽しくもあるし、緊張もする。
今年のステージは汐留ANA本社39Fの会議室で行われた。
「ワインセレクション2018」で選出された数々のワインのお披露目だ。
ディスプレイされているのは、9月より國内外全路線に提供している、シャンパンとワインが主流だ。

責任者・商品戦略部部長・原 雄三氏の挨拶で始まる。
総指揮を執る・原 雄三氏の熱い言葉が鋭い。
つづいて、ワインセレクションのリーダーとして、昨年から参加している、コンラッド東京・エグゼクティブソムリエ森 覚氏の明確なスピーチが会場を沸かした。
森氏は、2008年全日本最優秀ソムリエコンクール優勝、2016年世界最優勝ソムリエコンクールで、8位入賞という輝かしい経歴を持つ、これからの日本ワイン界をリードする一人として注目を浴びている。
今日は「ワンセレクション2018」で選出されたワインの中から何本かが紹介され、我々メディアにたちが試飲のチャンスが与えられた幸運なひと時でもある。
森ソムリエは、さらに今回特別に日本のワインを選んだことも付け加えた。
「甲州ANAオリジナルブランド2017」北米路線・ファーストクラスに提供
「安心院スパークリングワイン」国際線・ファーストクラス提供
その他シャンパンの愛好家の中でも「グリュキュスト」呼ばれるほど高価で人気の「グリュッグ2004」「バイロン・ニールソン」「シャサーニュ・モンラッシュ」など最強のラインナップをそろえている。
森ソムリエの自信に満ちたこれらのスピーチは、ANAワインの自信の表れだろう。
試飲会を楽しむ人たちと、広報部マネージャー小寺直介氏の笑顔がうれしい。
会場には例年の「ワインセレクションスタイル」ではなく、ホールの左右のテーブルにワインが並び中央に試飲する人たちのテーブル上にセットが組まれている。
緊張の「ワインセレクション」雰囲気ではなく、なんとなくワイン発表会のまとまりのような感じがしている。
世界の空にワインの奇跡が生まれる緊張の瞬間とは、また違った、和やかな時間が過ぎる。赤、白、シャンパン、などが香りを飛ばしながら、試飲されていく。
穏やかな温かな雰囲気の会場だ。
裏方の一人商品戦略部のアシスタント・マネージャー鳥巣 奈美子さんに伺った。鳥巣さんは「ワインセレクション」のすべての責任を全日空商事のマネージャー山下課長と共に負う一人だ。
鳥巣さんは、嬉しそうに「楽しいです、ワインは好きですし、毎年知らないワインに、お目にかかれるだけ幸せです」
ラウンジや機内のお客様に提供するワインを世界のワインの中から選ぶ仕事は毎回新しい気付きがあり勉強になるともいう。
「毎年、この作業を続けている喜びは、特別です」とも話す。
今年は日本のワイン、ANAオリジナルワインともに、お客様から好評だと嬉しそうに付け加えた。
もう一人裏方全日空商事マネジャー山下昇一郎氏は、熱くクールにこう語った。
「五年目に入ります、毎年世界各国からのワインの売り込みは膨大ですが、ある意味嬉しいですね」
そして、「確かに毎年選定の方向性は変わっていきます、しかし、機上とラウンジで召し上がっていただくワインには間違いありません」自信に満ちた山下マネジャーの言葉に迷いはない。
自信に満ちている。
毎年、山下さんとの会話は楽しい。
左、全日空商事マネージャー山下昇一郎氏
真中、アシスタントマネージャー鳥巣奈美子さん、
右 ファーストクラスCA清水彩子さん
森ソムリエと2000年世界最優秀ソムリエ・オリヴィエ・ブーシエ氏の二人も選考メンバー―に加わり、ワインセレクションも変化を見せている。
2017年8月から選考を開始し、18か國、約2800銘柄書類審査と選考会でのティイスティングを通過した54銘柄(機内・ラウンジ)を選定した。
この後、“The connoisseurs”のオリヴィエ・ブーシェ氏と、ティスティングに参加したANA関係者が選定して選ばれた個性あふれるワインのライナップとなった。
山下さんの役割は、あくまで、裏方、基礎を決めることにある、勿論、鳥巣さんもその役割を担う。
スーパーソムリエ森氏と、ミスターオリヴィエとのコミュニケーションは絶対だと頷く。
「お二人の個性は抜群です、しかし無理は言いません、常にANAを利用されている乗客の人たちのことを重視されてます、だから僕たちは、喜んでいただけるように、その土台を用意しているだけです」と笑みを浮かべながら話してくれた。
いま、ANAを利用している人たちからの声に乗務員の対応のスマートさに拍手を送る人たちが多い。
ファーストクラスの資格を持つCAの一人・清水彩子さんにお話を伺った。
「世界の空でお客様とお話ができる幸せを感じてます、特にワインの話は尽きません」嬉しそうだ。
会場でも、清水CAの人気は華やかだ。
我々メディアは、多くのANA関係者と話をすることも仕事である。
いい内容の取材ができることが、求められているからだ。
その段取りを「広報部」の人たちしてくれている。
広報部マネージャー小寺直介氏に、声をかけてみた、気軽に応じてくれた。
「自分にとって新しいセクションなどで、スムーズにできずゴメンナサイ」の一言に小寺課長の優しさが伝わってくる。広報の仕事の難しさは理解できる。
「今まで営業の仕事でしたのでなかなか思うようにいきません」汗を流しながら会場を回っている彼の姿は、もうすっかり、広報の人にしか見えない。
また、走り回っている新しい広報部員がいた、CAでもある松原 理恵さんだ。
対応もスマート、笑顔を絶やさないことが素晴らしい。
そして、いつも我々メディアの世話をしてくれている大田優美子さんも広報CA兼任の一人だ、細かな神経で、間違いのない対応、また処理など、僕たちメディアは大助かりだ。
今回「ワインセレクション」期待を狂わせたように見えるが、こうした試みも楽しくていいのではと感じる。
2019年春の「ワインセレクション」に期待が持てる。

取材・写真・nagasawamagazine 編集部(2018・9・25)