NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

博多一風堂・ANAが仕掛けた機上麺バトル

機上のラーメン、召し上がれ

2013年6月1日から、博多一風堂ラーメンが、

アメリカ路線、ヨーロッパ路線のファーストクラス・ビジネスクラスに登場

薫り立つ醤油「ふるさと」
薫り立つ醤油「ふるさと」
空の上のトンコツ「そらとん」
空の上のトンコツ「そらとん」


博多一風堂が企画・監修するラーメンがANAの機内食に登場した。
 期待を超える食のエンターテイメントに、これまでもANAは貪欲に取り組んできた。
 炊き立てのご飯をファーストクラスとビジネスクラスの機内食メニューに盛り込んだ事は、多くの人たちが知る。
 そしてデザートに新風を巻き起こしたことは既に前回のNagasawamagazineでも取り上げた。
 今回は「日本人の食の魂」は言い過ぎかもしれないが、ラーメン神話は深い。
 それも、博多一風堂がANAのファーストクラス、ビジネスクラスの機内食メニューに登場するなんて・・、誰が想像できただろうか。
 これまでもANAの国際線長距離路線の機内食メニューにラーメンはあった。それがこれからはなんと、地上店で企画・監修する本格派ラーメンが食べられるのである。

ANAの空の食の戦略はここまで来たかと驚きだ。
 
2013年5月20日、ANA本社で、メディアを前に、その全貌が明かされた。
 ANA CS&プロダクト・サービス室商品戦略部が満を持しての本格ラーメンの登場だ。

 

 

株式会社力の源カンパニーの河原成美CEOは、力強く話し始めた。
 「考え抜いて決めました。多くの問題は抱えています」そして一息入れて、
 「機内で作る事の難しさは理解していました。しかし、思っていたより難しいことが多すぎて,どう解決するか・・・しかしANAの熱意と私達がそれを解決し成し遂げました」
 確かに、課題はいくつかあるだろう。
 一つに挙げられるのは機内のギャレーで地上店舗と同レベルの麺を作る事だ。
 「機内で炊き立てのご飯を提供」の時、地上と上空(機内)との気圧の差などで実現する事の難しさを既にANAは体験している。
 今回は、地上で提供している麺と同じレベルのものを機内でどう再現するかが最大の難関だ。
 「試行錯誤の上麺は生麺を使わないで乾麺を使う事にしました。とにかく地上で食べる一風堂ラーメンと同じである事、それのみに集中しました」
 茹でることを考えて麺の太さも通常の乾麺ではなく若干細めの乾麺がベストだと河原CEOは熱く語る。
 そこに至るまで博多一風堂とANAとの相当の議論の積み重ねはあったに違いない。
 博多一風堂のホームページにはこう書いてある。
 ”変わらない想い”

   ”変わらない為に変わり続ける”とある。
 河原成美CEOの原点は守られている。

 

 

 

ANAの国際線長距離路線で味わうことのできる一風堂ラーメンには二種類ある。

 

アメリカ路線に登場する薫り立つ醤油「ふるさと」
 ”懐かしい醤油味の中華そばで「ホッとする」ひとときをお過ごし下さい”

と謳っている。

 

ヨーロッパ路線に登場する空の上のトンコツ「そらとん」
 ”濃厚スープと極細麺、それらをつなぐ香油の調和をお楽しみ下さい”

と温かい言葉が添えられている。
 一風堂ラーメンの原点は、”白丸”にある。

上記二つのラーメンはその色こそ違うがスープはほぼ同じと見ていい。

「白丸元味」のバリエーションが、一風堂の味の基準だ。
 「赤丸新味」もその一つだ。
 「ふるさと」と「そらとん」との味わいは違うが汁の辛味といい、風合い、香り全て文句なしだ。
 地上で食す燃え上がるような火の塊から生まれる博多一風堂ラーメンとは異なるがともかくこれだけ美味のラーメンが上空何万フィートで食せる幸せはすごい。

 この二種類のラーメンはアメリカ路線往復、ヨーロッパ路線往復のファーストクラス、ビジネスクラスで味わえる。
 「力の源カンパニー」河原成美CEOのラーメンに対する情熱と自信、そして、開発にかなりの力を注いだからこそこれだけの美味な機内食ラーメンに仕上った。流石だといいたい。

同時に、ANA商品戦略部の見事なパートナーシップに拍手を送りたい。

 

 


Nagasawamagazine読者諸君、観光か、仕事でアメリカ、ヨーロッパにお出かけならぜひ、ANAのビジネスクラス(勿論ファーストクラスなら、なお、良し)に乗ることをお勧めする。
 他社のビジネスクラス(ファーストクラス)の数倍の楽しみ方がANA機内には存在している事を忘れないで欲しい。
 
取材・文    ・永澤 洋二・nagasawamagazine・編集部
 フォトグラファー・五頭 輝樹

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