NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

ワインセレクション 2015

ワインセレクションを支える人たちにスポットを当てる

ワインセレクションはANA機内エンターテイメント実現の為の一つの大きな要素だ。機内サービスは、ハード、ソフトの両方が支えていることは誰しもが理解している。中でも大きな柱はやはり機内食だろう。和食、洋食。


そして、なくてはならない飲料部門は、ソフトドリンク、アルコールと脇を固めている。その中でも、人気のワインは各航空会社の目玉だ。勿論、最近では日本酒人気も高まってきているが、まだまだワイン人気は根強い。


ANA
は、日本酒選定会、ワインセレクションと「飲み物」に大きな力を入れている。飲料部門のベースを作り支えてきた人たちの努力は並大抵ではない。いくら仕事とはいえ大変な作業であることは確かだ。


その根底を支えている代表的なグループがある。一つは、全日本空輸株式会社(ANA)のCS&プロダクト・サービス室・商品戦略部だ。もう一つが、全日空商事株式会社・生活産業・メディアカンパニー・客室用品事業部。

 

今回の「ワインセレクション」に携わっている人たちの、心の動き、目に見えない努力、表には出ない働きなどは表現できないほど毎日が血のにじむような日々だったと察する。

いま、ワインセレクションを支えている人たちにスポットを当てることもANAの本質に迫るキーだと信じる。


「ワインセレクションの風雲児」

室園 幸志

とにかく、熱い人だ。

ANAが一番必要とされるキイをこの男が握っている。これからのANAが絶対必要な具体性のある戦略をかなえられる人だと感じてしまう。


話していると、アイディアが次々と言葉に現れる、ANAという企業には、いない人材だ。目標を定めれば多分解決できる能力を持っている人なのだろう。


一年ぶりに話を聞いた。


昨年のワインセレクションとの違いなど、一気に話は弾む。

この人なくしてワインセレクションは成り立たないだろう、精悍な表情は相変わらずだ。

ワインセレクションを飛び越えて話がどんどん進む。

「僕は昨年もお話したと思いますが、ANAオリジナルワインをぜひ作りたいと思っています難しいとは思いますが・・」静かな情熱を感じた。


ブドウ畑を買ってですかの問いに、

「いやいや、そんなお金があるわけではないので・・世界には多くのワイナリーがあります、その一つをANAオリジナルワインとして・・、ファーストクラスでしか飲めないワインを、夢ですね」と言いながらやってみたいという顔をしている。


この人の頭の中はどうゆう構図になっているのか、ANAという航空会社の何かを変えるという、とてつもないシナリオがもうすでに書かれているのかもしれない、そう感じてしまう。


「いま、各路線にはあらゆるワインを用意してます。しかし、今後、この路線はこのワインだけ、この料理には限定ワインのみという、拘りの限定メニューを、乗せてもいいかな、とも思ってます、勿論、限定した日にちだけですが」とてつもない言葉が出てきた。いや、この人ならできるかも、そう思ってしまう。


我々が言う“常識”なる言葉を壊していくことこそ前にすすめるのではないか、企業に変化を持たせる考え方、あってもいいという室園の言葉だ。


話は尽きない、彼と話をしていると『できないことを考えよう企業はできることから考えていこう』という企業常識を打ち破ることへの快感を楽しんでいる。

室園は、あえて『できないことから考え、始めていく』これからの我々が一番考えなくてはいけないテーマなのかもしれない。

宮園の言葉「オンリー・ワン」この人からは目が離せない。

「ANAのキャビンを支える確かなレディ」

山本 ひとみ・客室用品事業部長

華やかな航空業界は、その裏で多くの人たちによって支えられている。


いま、ANAグループは世界に明るい話題を提供しているが、多くの社員が表舞台を盛り上げるために日夜働いていることを忘れてはならない。


全日空商事・生活産業・メディアカンパニー、客室用品事業部・山本ひとみ部長もANAグループに無くてはならない要の一人だ。


部署名からも分かるとおり、この事業部はANA機内客室用品の重要な根幹を握っている。機内食を除く飲食物や機内客室用品関係などのすべてがこの部門にかかっている、そのトップが山本部長だ。


山本部長はANACAとして、世界の空を飛んできた。その経験が今、試されている。

現在与えられた大きなテーマは、過激なサービス合戦が繰り広げられている中で、世界のゲストたちに愛され親しまれるサービスを構築することにある。ANAが今取り組まなければならない客室用品に関する課題は無数にある。その一つ一つをどのように処理し、どう実用化していくかは、山本部長の双肩にかかっているといっても過言ではない。


山本部長は世界のエアラインではどんなサービスがなされているのか、常に具体的にアンテナを張って情報集めをしていると言う。

「当たり前のサービスでは、他の航空会社に負けてしまいます。ANAだけができるスペシャルは何か、キャビンの居心地の良さ、お客様の満足度を上げるにはどうしたらいいのか、どう解決に結びつけていくかを考えています」

同時に各地の空港ラウンジでのソフト面をどうするか。


現在、成田、羽田の新しいラウンジのサービスの多様性に取り組んでいる。ラウンジのエンターテイメントを探り作り上げていくことこそ自分の使命だと考えている。

山本部長はその多忙さを楽しんでいるように見えた。その姿は流石と言いたい。

並外れた懐の深さがワインセレクションを救う”

中村 大・チームリーダー

ワインセレクション2015が明けた。

その先頭に立つ、中村 大は全日空商事の生活産業・メディアカンパニー、客室用品事業部、ドリンク・スナックチームの責任者だ。7月に行われた「日本酒選考会」も中村の舞台だった。

中村チームリーダーは1999年にワインセレクションを始めた際も、そのベースを作り、現場を担当していた。その後、2005年までワインセレクションに携わり、その後他の部門に異動。2009年から再びワインセレクションに携わる事業に2年間従事、その後他部署で仕事をこなし、今回三度目に戻ってきたワインセレクションへの参加は2年ぶりだ。

「元の部署に戻ることには何の違和感もありません」と顔の表情が語っている。

何年もブランクがありながら、即、内部に溶け込んで普通に仕事をこなしている中村チームリーダーの姿を見ると流石ANAの人財の幅の深さは凄い。

勿論今回のワインセレクションのリストアップは、現場を仕切る山下スーパーバイザーに一任しているが、総指揮をとるのはやはり中村だ。

二日間にわたった厳粛で、華やかな“ワインセレクション・2015”は、中村チームリーダーの的確なリードと、豊かな感性のスタッフたちの協力で流れるように時間が過ぎていく。

テイスティングに参加しているANAグループ社員たちの真剣で真面目な姿に心を奪われる。

彼らは自分に与えられたこの作業が如何にANAを利用してくださるお客様に喜んでいただけるか、心からそのことを思い描いてのワインの選出だ。

「ワインセレクション・2015」は世界の空でゲストたちがこの日選ばれたワインで喜びの乾杯を上げることを願っている。中村 大・チームリーダーの深い情熱を見た。

「ワインセレクションの舞台に挑戦する男」

山下 昇一郎・スーパーバイザー

すでに十数年の歴史を数える「ワインセレクション」はANAのサービス創りに欠かせない要と言える。機内で用意される飲料水ももちろん大事だが、機内食やゆったりと流れる機内の時間や空間を楽しむお供に頂くワインはサービスの極点に位置するといっても過言ではない。

今年他部署から異動してきた山下スーパーバイザーは、“ワインセレクション・2015”の現場を任されている責任者だ。今までこうした職場を経験して来なかったが、何事にも挑戦を掲げているANAグループではよく目にする、当たり前の辞令だ。

「このハードなセクションの現場監督を引き受けたからには、今までにない、ワインセレクションを立ち上げ成功させることが僕の役割だと感じました」

今年6月から膨大な資料を集め、関係者たちとのネゴシエーションを重ねてワインを選出する作業にかかった。選出するメンバーは、リーダーである中村 大、シニアソムリエの井上 勝仁、マスター・オブ・ワインのネッド・グッドウィン、ANAケータリングサービス 和食・洋食シェフ、生活産業・メディアカンパニー・客室用品事業部山本部長、その他ANA社員。

6月からワインセレクションのプログラムを作りはじめ、9月24、25日の「ワインセレクション」に間に合わせるのは大変な作業だが、山下スーパーバイザーはこの仕事を思い切り楽しもうと決めた。

そして、92425日。今まさにワインセレクションの幕が開いた。

静けさの中に緊張が流れる、山下スーパーバイザーはその流れの中にいた。

「黙々と裏を仕切る淑やかレディ」

鳥巣 美奈子・マネージャー

全日空空輸(ANA)商品戦略部・アシスタント・マネジャーの一人だ。

しかし、“ワインセレクション““日本酒選定“立ち上げでは、主流を支え、すべての段取りこなしている大事な役割を担っている素敵なレディである鳥巣さんは、非常にエネルギッシュだ。

飲料関係の仕事は常に気を遣う、細やかな分類作業を主としているので、神経を人の倍以上」使わなければいけない気が遠く仕事だ、しかし、上司にとって一番頼りになる一人だ。

鳥巣さんは、周りに気を使いながらメインの作業の段取りをこなしている。

いつも、にこやかで、やさしい。

“ワインセレクション”では、ティイスティングしている人たちの手配、そして、スムーズに進行をさせる作業など、鳥巣さんなしではワインセレクション、日本酒選定は進まないのではないかと思いたくなる。

今回も社内からセレクションに参加したいという希望者が多くてとても満足しています、と、嬉しそうに話してくれた。

そして、一番大切なお客様のことを考えてのセレクションでありたいと強く言葉を重ねた。

いま、羽田にも新しいラウンジができ、より一層、お客さまとの会話を大切にして、セレクションを反映していきたいですと語ってくれた。

やはり、ワインセレクションにしても、日本酒選定にしても、究極は“お客さんが喜んでくれることを目指している”嬉しそうに、満足な笑顔は素敵だ。