NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

洒落おやじの青春取材記 19 工藤毅志

「コシノヒロコさん、多彩なアートへの広がり」

コシノヒロコ
コシノヒロコ

ファッションデザイナー・コシノヒロコさんは、1957年、文化服装学院在学中に、N.D.C(日本デザイナー協会)デザインコンクール第1位を受賞されて1961年に卒業後、銀座小松ストアー(現ギンザコマツ)ヤングレディースコーナー専属デザイナーに就任され、デザイナーの道を歩み始めて1964年の東京オリンピックの年に、大阪心斎橋に、オートクチュール・アトリエを開設して、ファッションデザイナーの活動も広がり、1977年からは東京コレクションに参加され、1978年には、ローマのアルタ・モーダ(オートクチュール)で日本人のデザイナーとして初めて作品を発表し、1982年から10年間と2009年から2年間、パリコレに参加して作品を発表するなど、半世紀に亘って、日本のファッションデザイナーとして毎年、春夏、秋冬と作品を発表し続け、ファッション界で大きな力を発揮してきたのは、誰もが感心する活躍ぶりで、おそらくヒロコさんのこのルーチーンは暫く止みそうもないと僕は思っている。

コシノヒロコ作品
コシノヒロコ作品
片岡鶴太郎作品
片岡鶴太郎作品

その一方で、ファッションのスタイル画とは別に、以前から始められていた筆による墨絵や絵画、油絵等のアートの世界がヒロコさんの中で広がっていったのだ。それは各シーズンのファッション作品にも影響を与えると同時に、更に、多彩なアートへと拡大していったのだと思う。ご自身の作品発表の場として銀座にKHギャラリーを開設してから、更にアーティストの広がりがコラボ企画としてその姿を表していったのだ。2013年には、建築家・安藤忠雄氏設計の旧自宅をKHギャラリー芦屋として開設したのも、その広がりを物語っている。

 

さて、KHギャラリー銀座第1回目のコラボ企画は、昨年2015年の帽子デザイナー 平田暁夫一周忌回顧展――蕾から花へ~として平田氏とヒロコさんのコレクションを懐かしく再現した展覧会を皮切りに、2回目は、イラストレーターの宇野亜喜良氏と、3回目は、京扇子、京団扇、伝統に舞う蝶たち、5回目は、ジュエラー 森暁雄氏と「ひらめき、きらめき、かがやき」、6回目は、金子國義Xコシノヒロコ そこにあるスタイル~ネコとヒロコ、7回目は、松井桂三氏と、折り込まれた夢、そして、9回目の今回開催中の片岡鶴太郎XコシノヒロコX萩野綱久――森羅万象――、とざっと列挙しただけでも、この通り。

ヒロコさんを囲んで、片岡鶴太郎氏と荻野綱久氏親子
ヒロコさんを囲んで、片岡鶴太郎氏と荻野綱久氏親子
荻野綱久作品
荻野綱久作品

この1年余でのコラボレーション企画を見れば、アートへの想いとその広がりが、ヒロコさんを支えているのだ。以前にKHギャラリー銀座でコラボ企画を見た方も、今回の森羅万象(7月18日迄無休)を見ていただくと、広がりが判ると思います。

そして、最後にこの春に既に発表されたヒロコさんの秋冬コレクション写真とテーマを読んでいただき、ヒロコさんのアートの広がりを感じてくだされば最高です。

2016AW(秋冬)テーマ「混沌 或いはアジアが獲得した美しさについて」

あなたがどんなにわたしを変えようとしてもわたしの髪、わたしの眼、わたしの肌、わたしの言葉はわたしのもの。それでもあなたの影響は決して小さなものではなくて、あなたのコンテンポラリー感覚は、わたしの中に確かに溶け込んでいる。そして、わたしはより一層新鮮な表情を獲得して、ほら、こんなにも鮮烈な混沌を身にまとう。

KHギャラリー銀座 [入場無料]

銀座4-3-13 和光並木通ビルB1F
:3019:00

TEL:03-5159-6877

洒落おやじ: 6月29日 記