NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

洒落・おやじの青春取材記  11 工藤 毅志

リシャール・コラス・シャネル社長への返歌(かえしうた)プロローグ

2016年、年が明けて1月14日(木)、東京銀座3丁目のシャネル銀座ビルの4階にある、「シャネル・ネクサス・ホール」に出向いた。この日は18時からこのホールで、「エンキ ビラル展覧会」のオープニングレセプションの招待があったからである。ホール会場へ入ると、丁度、コラス社長の挨拶が始まったところで、流暢な日本語で氏特有な冗談を交えながら、いつも通りの声は今回のアーティスト・ビラル氏への称賛を奏でる音楽のように、僕の耳に響いてきた。それから、エンキ ビラル氏の話も終わって、会場に溢れた招待客がそれぞれ挨拶を交わしている隙間を縫って、僕はコラス夫妻の方へ向かった。「くどうさん」とにこやかな顔をして、両手を広げてフランス風の親愛なる頬の挨拶をしてから、最近の様子など短い会話をして、コラス氏との挨拶を待っている人の邪魔にならないように、エクジビションの作品を見て回った。この2016年最初の展覧会は、僕にとって初めて目にするエンキ ビラル氏の強烈なSF作品の現代を鋭く描いたような表現に不思議な感覚を覚えた。この展覧会は、昨年2015年にヴェネツィア、ビエンナーレで発表されたインスタレーション「INBOX」作品と描きおろしの作品も初めて日本で発表されたエクジビションだった。

このシャネルのネクサス・ホールでは、写真を中心にこうした絵画、彫刻など、様々なアート作品の展覧会を開催して、アーティストにチャレンジと発表の場を提供しているだけでなく、音楽コンサートも催行されていて、僕も年に何回か招待を受けて通っている。

今年2016年のプログラムの小冊子の最初に載っているコラス社長のご挨拶から概略を一部掲載させていただくと、その趣旨を、読者の皆さんにはお判りいただけると思う。

「音楽プログラムのシャネル・ピグマリオン・デイズでは、60名以上の応募者の中から選ばれた並外れた才能を持つ5名の若手演奏家がその能力を思う存分発揮してくれるでしょう。12年目となるシャネル・ピグマリオン・デイズ室内楽シリーズでは各国からゲストアーティストをお招きし、日本のアーティスト達と共演いたします。(中略)2016年の幕開けにはフランスが誇るアーティスト、エンキ ビラルの展覧会「INBOX HYBRIDIZATION(LOVE)」を開催します。(中略)芸術を愛し、才能あるアーティストたちに絶え間ない支援を行ったガブリエル・シャネルの意思を引き継ぐ私どもの活動をご支援くださる方々に、心より感謝申し上げますとともに、一人でも多くの方にとって魅力あるプログラムとなりますことを願っております。」(既にこの催しは11年も続いています。)

僕が雑誌の仕事を通して、コラス社長と知り合ってから四半世紀(25年)以上の歳月が流れた。その間のリシャールさん(こう呼ばせていただく)と交換した時の話や気持ちを、リシャールさんから受けた自分の思いに対し、その時折の出来事を思い出しながら、次号で返歌(かえしうた)したいと思っている。

次号もお楽しみに。

工藤毅志 1月25日、記

展覧会INFO
2月14日(日)まで
12:00~20:00 無休
入場無料
場所:シャネル・ネクサス・ホール
中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビル4F
お問い合わせ:03-3779-4001

http:/www.chanel-ginza.com/