NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

気になるファッション   1

コシノ・ヒロコ

洒落おやじ・工藤毅志


2015年秋冬の東京コレクションは終わった。例年通り春と秋の2回、パリコレ後すぐに始まる年中行事だが、最近はアジアからも若いデザイナーの参加もあって、3月のコレクション時期の会場周辺は、ファッション関連の編集者やカメラマン、海外からも含めてのジャーナリスト、バイヤーや一般の招待客等でごった返す時期である。

ファッションはその時代を映す鏡とよく言われる様に、パリでもロンドンでもニューヨークでもミラノでも、今年のトレンドは…と色やスタイル、テイストなど、その時代の流行を創り出す各デザイナー達の捕らえる鋭敏な感性で決まっていく。テーマも各自各様で、かつてグッチやディオールなど有名な海外ブランドがジャポニズムを取り入れた着物スタイルのコートや帯スタイルのベルトをあしらったドレスなどで話題になり、またアフリカや南米をテーマにした鮮やかなフォークロア調、アジアの遊牧民をテーマにした(今回はユマ・コシノさん)ものなど枚挙に暇がない。今回の東コレでは、ファッションエディターやジャーナリストの見方は様々ではあるが、二十年もの間観てきたものからすれば、やはり、何十年という歴史を持つ大御所デザイナーのショーは何といっても圧巻であった。新しい時代への挑戦はあっても底流に流れる服創りは、アーティスト魂が息づいているからだ。今回は、その観点で、次世代にも引き継いでいくデザイナーの一人としてコシノヒロコさんのコレクションとその歴史を物語るイヴェントをご紹介したい。夙に有名なコシノ3姉妹の長女で、ファッションの他にも書や絵画にもその才を衣冠なく発揮していて、僕は次世代のデザイナーにそのエネルギーを伝えていくだろうと大いに期待している。


平田暁夫一周忌回顧展

~コシノヒロコとのコラボレーション~蕾から花へ~

会場 「KHギャラリー銀座」

銀座4-3-13 和光並木通りビルB1F

5月10日(日)まで 10:30~19:00 会期中無休

「平田先生は既成概念にとらわれず、日本の伝統を重んじつつも独創的なデザインを生み出す、世界に誇る帽子デザイナーでした。同じように日本の美意識や伝統文化をファッションとして表現しようといつも続けてきた私にとって、平田先生に帽子デザインをお願いした数々のコレクション制作の場は、互いに触発し合い、迸るエネルギーを謳歌する貴重な機会でもありました。流行という概念を遥かに超越し、現在に於いても独特の輝きを放ち続けています。」
(コシノヒロコさんの回顧展に寄せてより抜粋)

ヒロコさんのコラボレーション展を是非ご覧ください。

工藤 毅志


→ 次号の気になるファッションは!「ISSEY MIYAKE MARUNOUCHI

編集長

以前、NHK・BSで平田尭夫の世界をビート・たけしが取材した番組で平田先生がたけしのためにソフト帽子を作りプレゼントしたシーンを見て、無性に平田先生の帽子がほしくなったことを思い出します。