NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

気になるコーナー 9 シャネルの心

シャネル・ネクサス・ホール写真展  洒落おやじ・工藤毅志

カルロスとギョ-ム
カルロスとギョ-ム

僕は6月23日(木)、夕方6時、シャネル銀座ビルの4階にある、「シャネル・ネクサス・ホールに着き、会場に入って不思議な感覚に捕らわれた。針金のネットで囲んだ作りの入口から入ると、そこには、緑の草木の駅ホーム写真を背景に、2人の西洋人男性が立っていた。その2人こそが、今回の写真展の主役であった。僕は思わず、写真を撮りたいというボーズでデジカメを向けると、その場で直ぐ、被写体として、デジカメに対峙してくれた。

 

さて、今年の2月号「洒落おやじの青春取材記」でリシャール・コラス・シャネル社長への「返歌(かえしうた)プロローグと4月号でのエピローグ「小説への道」でも既に「シャネル・ネクサス・ホール」に触れているので、読者の皆さんもご承知だと思うが、今回の写真展は、東京のシャネル・ネクサス・ホールのレゾンデートル(存在理由)が、これ程までに、鑑賞者の胸に熱く迫ってくることは、ホール創設以来なかったと思われるくらい、大きな力を発揮していたからだと思った。

写真展案内状
写真展案内状

展覧会の案内状に表記された表題「Retrace our Steps-ある日人々が消えた街」

Carlos Ayesta(カルロス アイエスタ)+Guillaume Bression(ギヨーム ブレッション)この2人の写真家が、2011年3月11日 東日本大震災直後に発生した福島第一原発事故によって‘no man’s land’―無人地帯となってしまった地域に幾度となく足を運び、撮影を行ってきた。その中で、この事故がもたらした終わりの見えない状況をリアルに伝えようと独自の方法で表現を重ね、その結果、ドキュメンタリーとアートを融合させた作品が誕生した。

「Clair obscure(光影)」、「Bad dreams(悪夢)」、「Nature(不穏な自然)」、「Retrace our Steps(回顧)」、「Pack Shots(パック ショット)」と、5つのシリーズから構成された展覧会は、事故から5年以上経った今、改めて、さまざまな思いを投げかける機会となるでしょう、と締めくくられてあった。

この写真展を見ながら、僕の目に入ってきた写真をデジカメに収めて思った。見る人によって感じ方はいろいろだ。ここでコラス氏のメッセージから、一文を添えて、僕、おやじの感想に替えさせて頂く事をお許し願いたい。

「The Last Say of Nature-自然の最終意思」

「カルロスとギヨームが選んだ5つの切り口は、是非来場者ご自身で見つけ出して頂きたい。2011年3月11日の原子力事故の範囲に収まらない悲劇に光を当てた2人の写真家のその方法に必ずや奪われる筈である。さらには、日本の歴史に刻まれたこの恐ろしい日を思いやりのある新たな眼差しで見られるようになるかもしれない。

最終意思たる断案を下すのはいつも自然である。」

最後にカルロスとギヨームに、シャネル・ネクサス・ホールの企画スタッフに脱帽‼!

 

シャネル・ネクサス・ホール写真展 [入場無料]

シャネル銀座ビル4F

開催時間12:00~20:00

2016年7月24日迄無休
www.chanel-ginza.com  

洒落おやじ: 6月25日 記