NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

気になるショップ・6

洒落おやじ・工藤毅志

春の訪れに注目のオシャレショップをチェックしました

先ずは青山、表参道から根津美術館へ抜けるファッションブティックが連なる南青山の通りに、イッセイミヤケの2店舗が、新規オープンとリニューアルオープンの案内が来て、3月1日プレスデイに取材に出掛けた。

 

「me ISSEY MIYAKE / AOYAMA」 新店舗

 東京都港区南青山4-21-24

Photo  Masaya  Yoshimura
Photo Masaya Yoshimura

プロダクトデザイナーの深澤直人氏がデザインしたB1から2Fの3フロアの空間に、カラフルな、me ISSEY MIYAKEのフルラインが揃って、明るく楽しいショップに仕上がっている。スペースのデザインは、深澤氏の「角の無い丸みを帯びた壁は光と空気に包まれたアンビエントな空間を作り出す」というコンセプト通り、優しい雰囲気を醸し出している。まるで、自分の部屋で好きな色や形の服を手に取って、自由に自分の身体に合わせてみる気楽さが気に入った。ハンガーにゆとりをもって掛っているのも選び易い。

このme ISSEY MIYAKEは、2,001年春夏コレクションからスタートして、軽くてコンパクトで着こなしやすさをコンセプトに、素材の開発も色柄も豊富になって、進化の跡も伺える。2Fのギャラリーでは、今年誕生したグラフィックデザイナー田中一光氏の作品をモチーフにしたシリーズの世界観を特別展示していて、販売もしている。

Photo  Masaya  Yoshimura(上右)

田中一光氏と三宅一生氏は1960年代から交流が続いて、その仕事への尊敬と多くの刺激を受けた感謝の気持ちが、このシリーズを生むきっかけだったという。今回は、1981年のNIHON BUYO、1995年の写楽二百年、1992年の太い記号のバリエーションと3作品がモチーフになっている。これを実際に見た途端、二人のデザイナーに遭遇したような思いで、僕がモデルになって着用し、スタッフの人に写真を撮ってもらったほど良かった。海外への旅行でもちょっとしたパーティにも華を添えるのは間違いない。

 

「HaaT / AOYAMA」 リニューアルオープン

東京都港区南青山4-21-29

Photo    Masaya    Yoshimura

入口は透明なガラスに縦書きのHaaTのデザインがシンプルでモダンで思わず滑り込むように入ってしまう雰囲気を持っていて、空間デザインの吉岡徳仁氏の傑出したデザインが1Fから地下へと繋がっている。ノミで削り作られた表情を持つ階段とガラスとアクリルで作られた浮遊感のある棚は、有機的な未完の美しさと工業的なプロセスから生み出された素材のコントラストを空間で融合させた、という吉岡徳仁氏のデザインコンセプトは新鮮で、並べられた商品に良くマッチしていた。2000年にこのブランドが誕生してから国境を越えて色々な技術、素材、美意識が集まって、手のぬくもりを生かした商品は流石だ。僕はHaaTが誕生したばかりの時に、赤い刺繍糸の手作り感溢れるラフなシャツを気に入って買ったのを覚えている。
 

続いて、千代田区の丸の内。

有楽町から東京駅に抜ける丸の内仲通りには、ファッションブティックが近年増えてきた。銀座の中央通りや並木通りとは違った雰囲気で、パリでいえば、サンジェルマン・デプレ辺りからレンヌ通リへ通じる当たりの個性的なところだろうか。そこに、トゥモローランド(TOMORROWLAND)のリニューアルオープンと新店舗がオープンという案内で、取材に出掛けた。

「CABaN HAYAMA MARUNOUCHI」

千代田区丸の内2-2-3 丸の内仲通りビル1F

何故、此処にHAYAMA? 2013年、葉山の森戸海岸のビーチの絶景ロケーションにラウンジを創り、遊び心を大切にする大人が集うブティックとして誕生した店舗が、丸の内に新しくオープンしたという訳だ。入口から、リゾートブティックという雰囲気が漂い、確かに覗いてみたくなる。中に入ると、丸の内なのに、ビーチに来たのかと思うようなファッションから小物迄、メンズもレディースもこだわりのブランドがハンガーに掛って、その思いを強調している。おまけに、棚には食器も並んで、道路に面したリゾートコテージ風な小窓側には、野菜や果物がヘルシーな生活を嗜好したい顧客を待ち望んでいるかのようだ。

 

「TOMORROWLAND MARUNOUCHI」

千代田区丸の内2丁目5-1 丸の内二丁目ビル1F

リニューアルオープンのトゥモローランド丸の内店は、白を基調にした店内で、リビングクローゼットをイメージして、プライベートタイムを親しい友人や家族と過ごすシーンを演出するような店舗の作りになっている。セレクトショップとしての機能を思う存分発揮しているブティックになっているのが、新鮮だった。

遊び心たっぷりの善男善女は覗いてみるとよい。

オフィス街にあって、このような2店舗ができたのも今時代かもしれない。

工藤毅志 2016年3月1日 記・写真