NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

ワインバトラー・ニールのライフワーク Part 49

ヤバい、と、めちゃ

あるとき、買い物の後に、ファミリーレストランで一人で食事兼一杯飲んでいた時の時でした女子高校生らしき2人が会話を交わしていました。聞き耳は立ててはいませんでしたが、少し大きめの声でしたので、話の内容の詳細までは分かりませんでしたが、おおよそこんな会話が聞こえて来ました。「誰誰ちゃんがさ~、何々してて、それヤバイと思わない~!」「え~それってヤバイよね!」「でさぁ~そこにこんな事が出てきてドンドンヤバくなってね~、絶対ヤバイよ~」「そうだね~、マジでヤバイよね~」「でもさ~、こういうこともあり得るわけだからさ~、ヤバすぎるよ!」「そうそう、誰もがそう思うなら、ギガヤバイよ~」って会話でした。そこへ、注文した料理が運ばれて来ましたら、その料理を見て、「見て~、このパスタ、ヤバいよ~!」「ほんと~ヤバイね~」又食べてから「おいしい、ヤバい~!」という会話?でした。延々とこの「ヤバイ」という単語が耳について離れなくなりました。(笑)。

皆さんはこの会話を聞いたとしたらどう思いますか?私は楽しさ半分、今の若い子が全てではないでしょうが、こういう単語、言語で話すことに少し危機感は隠せません。私もそんなに、学生時代は、国語力は無かった方ですが、(正直、国語は苦手でした)ここまでではありませんでした。

ヤバイという単語をwebioで調べましたらこのように記載されていました。

1.身に危険が迫る様、危ない。

2.不都合が予想される。

3.若者言葉で凄いという意味。自身の心情がひどく揺さぶられている様子について言う。肯定から否定までの文脈で広く感動的に使われる 

とありました。

凄いですね。定義文はそのまま当てはまりますし上手に解説されています。変に感心しました。

言葉といのは面白いもので、殺し文句というように、言葉だけでも人を殺す力があります。外国の実験で過去にこんな実験をしたことを聞いたことがあります。

ある健康な成人、社会人に、(Aさんとしましょう)周りの人たちに協力してもらって、Aさんに会ったら「あれ!今日は顔色が良くないね!」とか「ちょっと顔が青白くない?」「どうしたの?元気ないね!」とネガティヴな声をかけ続けるとどうなるかという実験をしました。最初はAさんもそうかなぁ~くらいにしか思わなかったようですが、だんだん本当に調子が悪くなりやがて会社を休み入院してしまったそうです。そうなのです、言葉には単にコミュニケーションばかりではなく、人に考え込ませたり、悩ませたり、反対に喜ばせたりする力があるのです。今でもそれ例として、パワハラ、セクハラで、又言葉の暴力も相まって人が死んでしまうようなことが当てはまると思います。

この事例を上記のヤバイに当てはめると、1.や2.だと悪いことが起こる要因を言葉で本人自ら創り出していることになります。3.の肯定的な意味合いもあるのでしょうが、マイナス部分が多いようには感じませんか?私はそういう意味で危機感を感じると記しました。

何気ない一言、使ってませんか?

ところで私は現在、20代前半のスタッフ何名かと働いていますが、比較的、九州方面の子達が多いのですが、「ヤバイ!」という言葉も使いますが、「めっちゃ!」という言葉も良く使っているのを耳にします。「お正月明けの連休は何処かに行ったの?」って聞きましら「ハイ!新宿に行きましたが、めっちゃ混んでました!」なんて具合です。「小田原の紹介したお寿司屋さんは、味はどうだった?」「ハイ!めっちゃおいしかったです!」zzzzz、、、、。一日の会話の中でこの単語を聞かない日は殆どありません。たぶん「凄い!」とかいう意味合いで使っているのだと思いますが。肯定でも否定形でも非常によく使われていますね。こちらは、「ヤバイ」が単体、もしくは文末で使われていることに対して、「めっちゃ」は文頭で使われることが多いようです。

組み合わせて使えば、「めっちゃ!ヤバイ!」ですかね、などと考えている自分がいます。私がソムリエをしているときに、あるお客様で必ず使う言葉に「滅茶苦茶○○○○だ!」という顧客がいました。このお客様は、ワインがとってもお好きですが、飲むことが好きなんですが、ワインの味を表現するボキャブラリーが不足しているので、味を見てもらって、「お味は如何ですか?」というと必ず「滅茶苦茶旨い!」ってよく言っていました。それは美味しいでしょう!何十万円もするワインをパカパカ開けて飲むんですから。でも、もう少し、「この味は酸味が穏やかだね」とか「タンニンがよく練れているね」とか言えないんでしょうね。もしくは自分が発言したことが間違っていたら嫌だから、この「滅茶苦茶旨い!」に集約してしまうのかも知れません。この事実を鑑みるとき、「ヤバイ」とか「めっちゃ」ということは、ボキャブラリーの不足からきているのではないかと私は思いますが読者の皆さんは如何ですか?

若い方は、本を読まない、活字離れが進んだとも思います。私は部下に、ユーチューブでもテレビ番組でも見て興味があったらその時に発せられた言葉をよく反芻して、他人に説明できるようにしなさいといっています。本を読めと進めても実際、読まないからです。教育は難しいですね。

読まない、読みたくない子に、読みなさいと言っても「こいつ!めっちゃヤバイ上司~!」なんて陰で言われたりして。(笑)

 

by ニール