NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

ワインバトラー・ニールのライフワーク Part 45

「ブラック企業」

10月は台風の影響で全国各地に甚大な被害をもたらしました。私の勤務地、箱根は1000ミリの降雨量があり過去最大級の降雨量となりました。又箱根といえば登山鉄道が有名ですが宮ノ下から小涌谷の間で線路が曲がって落ちかけており年内の復旧の目途が立たない様子です。しかしながら私の勤務する施設では雨漏り程度で損傷などな被害は全くございませんでした。

先日、ある友人からメールが来ましたが、こんなことが記されていました。「お疲れ様です。相変わらず、ブラックです。降格異動を受け入れるか退職するかの選択を迫られました。受け入れなければ解雇すると。今決めろと。仕方がないので〇〇に異動になります。理由は支配人の責任を果たしていないと。こんな解雇理由ありますかね~。暫く我慢します・・・・。」彼は今、▲▲にあるホテルの支配人をしています。系列のホテルで〇〇にもホテルがあるのですが、ここに異動せよ、異動すると〇〇のホテルのは支配人がいるので副支配人になり降格です。受け入れないとクビということです。実は私はここで働いていたことがあります。ここというのは〇〇のホテルです。それで5年前に▲▲の新しくオープンするので〇〇で研修して▲▲の支配人になる予定でした。つまりこの友人というのは私の後輩で私の代わりに▲▲の支配人になったという経緯があります。私は〇〇にいるときに約半年ここで研修兼▲▲のオープン準備をしていたのです。しかし半年経過したのち、ここのオーナーから同じような仕打ちを受けて辞めました。私の場合、年収の200万円のダウンの突然の提示でした。理由は、彼の様に役割を果たしていないというよりもこのオーナーに嫌われたといのが主な原因でした。単身赴任で200万円のダウンですから、「すみませんが、その金額では到底生活が維持できないので辞めます」といいましたら、「こいつ!切れやがった!」と言いました。

このオーナーはあるの物販の輸入販売の会社の社長で、趣味でホテル経営を20年前に始めました。しかしながら何回か記してきましたが、異業種から参入した経営者はとかく、レストランビジネスやホテル経営とかをやりたがります。この社長も同じです。しかしながらノウハウは無く我流ですから私たちのような経験者を集めて運営を開始します。ただ相手は素人ですから、私達の考えが及ばないようなことを平気で言ってきます。

ちなみに、ここの勤務体系というか状況を記しますと、詳しくは申し上げられませんが、どのホテルも20室前後の客室です。(系列のホテルは、他にもいくつかありますが)

ですから必要最小限の人数で何でもやらなくてはいけません。スタッフは調理、フロント、レストランで8人。外注の清掃員3人でシフトを回します。これを読んでいる方には分からないと思いますがペンションの延長みたいな感じですが、ここでは特殊なホテルなので、かなりの料金をゲストから頂くのでフルサービスをしますので本当に大変でした。まずは早番ですが、7時から出勤、コックさんも同じで、8時から朝食(フルサービスというのはブッフェの様にお客様にとってもらうようなサービスのことではありません。出来立てをきちんとサービスします)、10時からチェックアウト、11時から15時まで客室清掃、それから次のチェックイン、その間後、18時にディナー、その後夜警、ナイトシフト、じゃらんのサイトで予約の確認の泊まり番が来ます。朝番は7時に来て夜の21時まで。ナイトシフトは次の日の21時までという、本当に朝から晩まで徹底的に働かされます。私の若い頃はこういう無茶な働き方をしてきても体力もありましたし許されましたが、現在では労基上、到底許されません。又社長が来館すると夜中まで付き合わないといけませんから大変です。

実はここに勤務するにあたり、あるエージェントを通して受けました。そうしましたら、社長面接で、「採用はするけど、エージェントには不採用になったと言ってくれ」と頼まれました。「そうすれば紹介料がかからないから」と言われました。これもルール違反です。この時に、言い方は悪いですが、ケチで卑しい性格に気づくべきだったのですが、後の祭りです。さらに面接が終わった後に、「ちょっと飲みに行こうか!」と言われて本社の近隣の居酒屋で飲みに付き合いました。色々な社長の苦労話を聞かされました。

そして〇〇で▲▲がオープンするまでここで勤務して半年、色々なことがありましたが、ある日、井水が全部なくなって、大変なことが起きました。井水というのは井戸水のことです。水道水は調理場とお風呂で使いますが、井水は客室のトイレの水を全て賄っていましたから、さぁ!大変!トイレが使えない訳です。ちょうどその時、社長が来館していました。井水のタンクを見に行きましたら水は空っぽです。手の施しようもなく館内にあるすべてのバケツやメンキを用意して調理場から水を汲み各お部屋の前に配りました。必死でした。水が足りないといっては寝ずに対応しました。その時の支配人はどうして良いのか分からず、一晩中イライラしていましたが、対処を諦めたのか、3時には寝てしまいましたが、私は起きてタンクを見て回っていました。

そして朝方6時ころにタンクを見に行きましたら水が何とか溜まったので営業再開で無事にチェックアウトできました。

ゲストの朝食が終わった後、ここの支配人と社長が部屋で話があるというので行きましたら、「お前はちゃんとゲストに謝罪していない、そんな態度では新しくオープンする▲▲も任せられないし、とにかく、減給200万円。男ならそこから這い上がれ!」と訳の分からないことを言われました。私は半年付き合ってこの社長がどんな方か良く分かっていましたので強くは反論しませんでしたが、「200万の減給では単身赴任ができません」と言いましたら「そんなことは知らん!」と言われたので、「では今月で調整して辞めます」と言いましたら同席していた支配人に向かって「こいつ切れやがった!」と言いました。ここの支配人は今、私に辞めれらたら▲▲も兼任になるので、必死に引き止めましたが、この支配人も狸なので、陰で私の悪口を言っていましたのを知り抜いていましたから、このような方達と仕事はできないと思いすぐに辞めました。

さて、辞めてから、待てど暮らせど離職票を送付してくれませんのでハロワークに行って事情を話しましたら、ハローワークというところは離職者の味方なので「よくあるんですよね!ブラック企業さんでは、この様なことが!」と言って本来なら自己都合退職ですと3か月の待機期間を待って失業手当が支給されますが企業の対応が離職者にとってお粗末な場合、すぐにその手当を出してくれましたし、事情を話せば、臨機応変にご対応いただけることも勉強できました。

話を戻しますと、こういう会社経営者(ワンマン経営)は、自分が全て正しいという信念のもとに行動したり発言していますので何を言っても聞きいれてくれません。又一度、こう!と決めつけると絶対、に曲げません。ただし、相手が気に入られているときは別です。現に、〇〇の支配人はそういうところが上手いので家賃も社長が出してくれていますし、年収も高いです。好き嫌いはあっても基準がないのです。私は好き嫌いで仕事はしない様にしていますし気を付けています。以前にも記しましたが嫌ったら嫌った分だけ跳ね返ってくる世の中の仕組みをある程度理解しているからです。

その社長も若い頃、苦労したと思います。ですから嫌ってはいませんが、友人からもらったメールを見て、あいかわらずだなとは思いました。後、その友人にも、「嫌だったらサッサと辞めればいいのに!」とは思っています。冷たいですかね。朝から晩まで働いて気が付いた時には嫌われて追い出されるような仕打ちをされてしまいます。

こういう社長さんは以前にも記しましたが、本音で話すと、言葉使いが汚いです。又社交性もなく〇〇がある事情でホテルの営業が停止になっても組合の集まりでけんか腰で早く再開させろと怒鳴り〇〇の顔役たちを怒らせてしまったと伺いました。又食事の仕方も汚いです。誰にも教えてもらわない、又教えてもらえない立場なので特にマナーには色濃く出てきます。

皆さんが全部そうではないと思いますが、大抵の特にサービス業界の中小企業のワンマン社長さんには多いようです。又ハローワークは求職者の味方ですがら何でも相談した方がよいとは思います。どんなことでも経験は大切ですが思わぬ苦労は高年齢になるより若いうちに経験した方がリカバリーも早いです。家族や家庭を持っていれば回りも心配させてしまいますしね。

私は、好き嫌いで人物を評価することは嫌いです。大きなしっかりした会社組織ですと、人事評価は考課表によってなされます。外資ですと全ての目標は数値化されますので目標数値に達成できたか否かの度合いで評価が上になったり下になったりします。それだけです。

例えば、計画をする(プラン)、実行に移す(ドゥ)、進捗をチェックする(チェック)、再びアクションを起こす(アクション)、これが全ての基礎で、ご存じの方も多いと思うのですが、PDCAのサイクルを回すという事になります。又年間予算計画に沿って運営はなされますが、この社長の様に、全ては手なり、成行き任せ。人事考課もなく、勝手に降格とかクビを選べとか、世の中は自分で回っていて自分はカリスマ的存在と思っているので手に負えません。第一、労基上、社員を簡単に解雇は出来ないことすら知りません。雇う時は、居酒屋等で食事を奢ったりして、良いことばかり言って、気に入らなくなったらポイ!

現実にはこういう事例沢山あると思います。残念なことに、特に飲食・サービス業では。未だ私の経験などは良い方ではないかと思うくらいです。

*〇〇、▲▲というのはホテルのある地名です。

 

by ニール