NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

深江賢に聞く~回顧録スペシャル~
洒落おやじの青春取材記 工藤
特集記事 ANA

2015年4月号

日本酒道楽・22 酒好一男

盛岡復活蔵

こんにちは、酒好一男です。

 

第20回で、豪雨で壊滅状態になった「東洋美人」の話をしましたが、今回は東日本大震災で被災した岩手県の大槌町にあった赤武酒造の「赤武」をご紹介します。

大槌町は釜石の北にある海岸沿いの町で、リアス式海岸特有の自然にできた港湾状の土地によって、美しい景観とともにこれまでに何度も被災してきたという歴史があります。

大槌町から盛岡市へ

その最たるものが東日本大震災による津波です。市街は津波によって壊滅状態となり、赤武酒造も同様に被災しました。本社はそのまま大槌町においていますが、現在は盛岡の復興蔵で酒造りを行っています。

なぜ盛岡かというと、盛岡市は所有していた施設等を被災企業に貸し出す事業を行っており、赤武酒造はその一部を借り受けリキュールの製造を始めました。その後、他の蔵元に間借りする形で平成23年に「浜娘」の醸造を再開。そして酒造組合の補助金制度を利用して盛岡市から借地可能な土地の紹介を受けて復興蔵を建て、現在に至っています。

幸いなことに酵母は岩手県の醸造試験場に保管されていたため無事でしたが、水が違うため、古舘秀峰社長はまた一からの酒造りという気持ちで再開したということです。

 

赤武酒造は主力酒である「浜娘」を中心に醸していますが、「赤武」は若き六代目の古舘龍之介氏を中心に醸された新銘柄です。勇ましい兜の絵が、復興への気合いを感じさせます。

今回、購入したのは「赤武 純米吟醸」です。酒米は岩手県の「吟ぎんが」で精米歩合50%、酵母は「ジュバンニの調べ」とまさに岩手代表です。

勇ましいラベルとは反対に、とても繊細な香りと味わいで、純米吟醸ですが甘味はすっきりとしており、蔵元がオススメのワイングラスで香りを楽しみながら飲みたい一本です。


いつか大槌町へ

赤武酒造の現社長、古舘秀峰氏の「大槌町で浜娘を再び醸す」という目標を微力ながら応援したい酒好一男でした。

編集長
岩手県大槌町は東日本大震災で津波によって町全体が破壊された町だ。
しかし、東北人特有の粘り強さがいまの大槌町を新しい魅力的な街に変貌させようとしている。
僕のおやじは岩手県千厩町の出身で大の酒好きだった。
当然、東北の酒にはうるさい、多分、大槌の酒を飲んでいたのではないかと推測はする。 同じ地域なのでこれからも酒のうまい町として今後大いに期待したい。
千厩から大槌に行くには、気仙沼、陸前高田、大船渡、釜石を通り、大槌町に入る。 通常、三陸海岸45号線だ。海の幸が豊富、美しい海岸線が印象に残る。