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2015年4月号

日本酒道楽・35 酒好一男

勝沼ワイナリー見学

こんにちは酒好一男です。

 

今回は日本酒ではなく、かねてから行ってみたかった勝沼のワイナリー見学です。ちょうど桃が見頃になるかと思っていたのですが、残念ながらまったく咲いておらず、なんとか桜が開花したというようなタイミングでした。

早朝から電車に乗り、向かったのは「勝沼ぶどう郷」駅。中央本線の特急「あずさ」や「かいじ」が止まらないので、高尾から1時間強かかる各駅停車の旅です。

駅周辺はこんな感じで桜が咲いていました。

まずはシャトーメルシャンへ

駅を降り、一台しかいなかったタクシーに乗って向かったのは「シャトーメルシャン」勝沼工場です。なぜここかというと、駅からそんなに遠くなく、通年で工場見学を行っているのがこちらしかなかったという消極的な理由もありますが、毎年国際コンクールで賞を取っているということが大きな理由です。

見学ツアーの入口を入ると、香港ワイン&スピリッツコンペティションで日本のベストワインに選ばれたトロフィーが待っていました。Nagasawamagazineでもおなじみのキャセイ航空がスポンサーのようです。

開始時間まで待つと、まず簡単にシャトーメルシャンについての説明があり、テイスティング体験をさせてもらえます。ワイン樽がならぶスペースはガラスで仕切られており、温度管理がきちんとされていることがうかがえます。

テイスティングさせてもらったのは白、ロゼ、赤の3種類。それぞれ「勝沼甲州セレクテッド・ヴィンヤーズ」「アンサンブルももいろ」「国中マスカット・ベーリーA」という、山梨を代表するぶどう「甲州」「マスカット・ベーリーA」を主に使用したワイン。

「甲州」のさっぱりした味わいや「ベーリーA」のいちごのような香りなどを楽しみました。

テイスティングスペースとワイン3種。右のワイン樽はガラスで仕切られており、ひと樽300本ほどのワインが詰められるとか。

テイスティングを終わるとすこし歩いてワイン資料館へ。ワイン資料館で日本のワイン製造の歴史を学び、ワイン資料館の奥にある見学用に小規模のぶどう畑に向かいます。日本のぶどう栽培は基本的にぶどう棚で行いますが、欧米では写真のような垣根作りのほうが一般的です。また、ぶどうを食用に栽培する割合が多いのも日本独特で、欧米はほとんどがワイン用に使用されます。

一本の幹に1本もしくは2本だけ枝を残し、ぶどうを育てます。

写真はソーヴィニヨン・ブランの木
写真はソーヴィニヨン・ブランの木

こちらで見学ツアーは終了。

所要時間は約1時間30分。

見学料は500円ですからリーズナブルといえますかね。

そろそろ小腹がすいたので、資料館の向かいにある売店兼レストランで腹ごしらえをすることにしました。こちらでは、シャトーメルシャンのワインほぼ全種類が買えるほか、勝沼工場でしか買えない限定ワインやテイスティンググラスなども購入できます。さらにメニューには、テイスティングセットやグラス売りのワインが並んでいます。

酒好が選んだのは、ランチプレート1200円とシャトーメルシャン受賞ワインセット700円。

売店兼レストラン。ランチプレートと受賞ワインセット

ランチプレートはワインにあった食材がうまく組み合わせたもので、白、ロゼ、赤どれでもおいしく味わえるようになっています。受賞ワインセットは、日本のワインコンクールで受賞したもので、白が「長野シャルドネ アンウッデッド2013」、左の赤が「穂坂マスカット・ベーリーA セレクテッド・ヴィンヤーズ2013」、右の赤が「安曇野メルロー2014」となっています。勝沼のぶどうがありませんが、そこはご愛敬。本当は「桔梗が丘メルロー」が飲みたかったのですが、かなりお高いのでやめておきました(笑)

 テイスティンググラスで30mlずつですが、3種で700円はこれもまたお得感がありますね。ひとつ難点は「マスカット・ベーリーA」というぶどうは、いちごのような甘い香りが強いので、酒好的に食中酒には合わせにくいかなと感じたところです。

国宝薬師堂のある大善寺

大善寺の国宝薬師堂
大善寺の国宝薬師堂

お腹もふくれたところで、どこか観光と思い、大善寺へ。非常に歴史のあるお寺で、国宝薬師堂をはじめ、平安時代に作られたと言われる、ぶどうを持った薬師如来像があるため、「ぶどう寺」と呼ばれています。そのせいか、拝観に加えてグラスワインが飲めるグラスワイン拝観、ぶどうジュース拝観など、ご当地感満載のプランもあります。宿坊もあり、安い料金で泊まることもできるようです。戦国時代の武田家の最後を記したいわゆる「武田滅亡記」もこの大善寺で書かれたものです。

ぶどうの丘でテイスティング三昧

文化に触れたあとはまたワインに戻ります。

勝沼には「ぶどうの丘」という勝沼ワイン振興のための施設があり、ここは宿泊もでき、日帰り温泉もあるというレジャー施設です。

甲州市で生産されているワインが集められ、「タートヴァン」といわれるテイスティング用の小皿のようなものを1100円で購入すると、約200銘柄の甲州市推奨のワインがいくらでもテイスティングできます。

主にワイン製造者が使うタートヴァン。試飲用のボトルが樽に並び、棚には購入用のワインが並んでいます。

白は辛口から甘口、赤はライトボディからフルボディまで分類されていますから、ワイン初心者にも味が理解しやすいと思います。ワインを少し勉強したいという人にはとてもいい場所ではないでしょうか。

いやあ、今日もたくさん飲んでしまいました。ほろ酔いのなか、電車に乗り込み、たっぷり睡眠をとりながら帰宅です。

最後に、勝沼ぶどう郷駅から見た「ぶどうの丘」です。右のお椀を伏せたような建物が売店とテイスティングができる棟、左が宿泊棟になっています。桃源郷と言われ、桃が満開となる時季は4月中旬。ぶどうの収穫時季は10月ごろだということなので、そこに合わせて出かけてみるのもいいかもしれませんね。 

 

シャトーメルシャン http://www.chateaumercian.com/

甲州市勝沼ぶどうの丘 http://budounooka.com/

2016年 4月

酒好 一男