NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

ニューヨーク・ヘンリー・カラン(Henry Kallan)

NYに夢を託した青年の物語

Hennry Kallan (ヘンリー・カラン)HKSホテCEO
Hennry Kallan (ヘンリー・カラン)HKSホテCEO

僕は仕事の関係でよく、ニューヨークに出かける。

テレビ、雑誌の取材を含んだ仕事からプライベートでも出かける機会が自然と増える。だから泊るホテルも限られてくる。

なかでも、エリーゼ・ホテル、ライブラリー・ホテルなどに絞られてくる。

ニューヨーク・マンハッタン中心部に位置したこれらのホテルは仕事をする上で非常に便利であり、居心地もよくて滞在しやすいと感じている。

実はこれらのホテルのオーナーが、今日のテーマだ

このホテルのオーナー、ヘンリー・カラン、現在67才(2016年)。

彼は、ニューヨークに四つのホテルを所有している。

エリーゼ・ホテル、ライブラリー・ホテル、カサブランカ・ホテル、ホテル・ジラフだ。

もともと、彼はチェコのサッカーの選手で、オリンピックの代表にも選ばれて活躍していた。しかし当時1970、80年代のヨーロッパは、大きな変革の時代だった。

経済的に、政治的にも、絶望感に満ちた状態が続いていた。

そこから脱却して別の世界で活躍したい、そんな思いがしたのだろう。

ニューヨークが彼の心を捉えた。

自由と夢を実現できるとサッカー若者は踏んだ。

その夢を、いま、捉えた。

ファッション誌「サファリ」2008年6月号NY特集「夢を掴んだ男たちのサクセスストリー」での取材で彼のサクセスストリーを聞いたときに印象的だった言葉がある。

 「20歳の時チェコを出て、マンハッタンについたときは20ドルしかもってなかった」屈託ない笑顔が忘れられない。

そして、仕事を選ばずなんでもこなした「一番お金になったのは“バスボーイ”(レストランのウエイター)だ、チップだけで一日5,60ドルになったよ」、

弾むような、嬉しそうな顔を思い出す。

何故、ホテルに興味を持ったのかと聞いたときに、

「僕がペニンシュラホテルで、バスボーイからウエイターに昇格して、ホテルのサービスに興味を持ちはじめ、ホテルとはどうゆうものかを、勉強しようと思ったんだよ」興味を持って経営学を学びはじめ、そのあとプラザホテルに引き抜かれて支配人になり本格的にホテル経営を考えるようになった。

同時に、ニューヨークの大物華僑が所有するホテルのコンサルタントをしながら、交友関係を広げ、ホテルを買う資金を蓄えてきたと、話した。

そして、1986年に彼の運命を握るビジネスチャンスが訪れた。

マンハッタン・ローワー・イーストサイドに建つ、ホテル・ジラフが売りに出されるというニュースが彼の元に来た、まさに、ラッキーな女神が舞い下りてきた。

「興奮したね、何しろヨーロッパの外れからきて、世界の大都市ニューヨークで、探し続けた獲物(ホテル)が僕の手の中にあるんだよ、分かるかい!」

ホテル業界に足を踏み入れたら最後、未知なる魅力を放つ名品(ホテル)を追い求めて人生をも踏み外しかねない。

「スリル(悪魔)と、ハッピイ(幸せ)の運命が肩を並べているのがNYビジネスなんだ」苦しんで頑張っても、チャンスは捉えられない、“それがニューヨークの現実”誰もがキャッチできる可能性があるのも“それもニューヨークの現実”なのだ。

流行の移り変わりが速いニューヨークでは、需要があるからホテルを作るのではなく、常に供給して需要を作り出すことが成功法則だと、ヘンリーは語る。

「見てごらん、マンハッタンで土地を探すほど難しいことは無いでしょう?だから、いま立っているビルや周囲の環境がどう変化するかという情報を如何にキャッチするかで、勝負が決まるんだ」強くいう。

とにかく情報の多いニューヨークだ、必要な情報をいち早く捉えることこそ成功への近道、そして飽くなき挑戦こそ、ビジネス成功のカギが潜んでいると、結んだ。

「何事もあきらめないことだよ、アンテナを広げ、走り回りながら自分にチャンス来るのを待っていることだね」

確かに、ニューヨークは夢を与えてくれることもあるが、何処がスタートで、何処が、ゴールかわからない、世界中のいたるところから来た人たちが見えないゴールに向かってデッドヒートを繰り広げる、だから、ニューヨークは面白い。

ニューヨークはニューヨークを生み続ける

ヘンリー・カランは、ニューヨークとい大きなステージでサクセスストリーを演じてきたスターだ。

そして、彼が持つホテルは世界のアーティスト、IT企業の若者たちから、古くはニューヨークを愛している旅人たちに安らぎのアイテムを提供している。

チェコという国から、ニューヨークに夢を託した青年は、まだ、まだ、大きな成功という夢を追い続けている。

企画・取材・写真・nagasawamagazine・編集部・2016・4・25

 

追・www.nagasawamagazine.com・誌上で「ホテル・エリーゼ」「カサブランカ・ホテル」「ライブラリー・ホテル」「ホテル・ジラフ」を「ホテルの窓から」で紹介しております、ご覧下さい。