NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

ルイ・ヴィトン と 伝統

伝統はいつも生き続けている

完璧なものとは、時間を共有する素晴らしさと年月に磨かれた姿、感触、香りを指す。そして、人生を深め、豊かにし、美しいものに生まれ変わることをいう。

まさに、ルイ・ヴィトンの完璧さは「100年前の旅したモノグラムたち」の

歩んだ完璧な伝統の路なのだ。

 

ルイ・ヴィトンは、バック屋ではなく「トランク屋」(旅行用カバン店)として始まり、いまも「トランク屋Louis Vuitton Malletier」として生き続けていると「ガレット」の主、前田勝介は言う。

さらに決して流行を追うことなく、魅力的な「トランク」を次々と生み出しているルイ・ヴィトンのある種の独自の魅力、迫力は認めるところだ。

 

ルイ・ヴィトンは1821年フランス、ジュラ地方の村で生まれた。

そしてパリを選んだ。

当時のファッションリーダーであった、ナポレオン三世の皇妃のウジェニーはルイ・ヴィトントランクを愛用していた、そのため、ヴィトン・トランクは大流行、その後旅行ワードロープトランクなど革新的なアイディアを盛り込んだ作品は優れた独創性と技術で確固たる地位を築いていく。

彼に幸運だったのは成長するヨーロッパ産業社会のお蔭だ、当時のフランスは様々な革命がライフスタイルを変え、パリもその姿が急激に変化していく。

 

また、ルイ・ヴィトンは革新者とし成功を収め、1867年「パリ万博」で、優れた技術と、魅力あふれた作品(製品)に「銅賞」が贈られる。

 

また、1837年創業のエルメスもその存在を明確にしていく。

エルメスは、馬具製造工房として創業された。皮を使った技術は、他の追随を許さず、当然のごとく旅行カバン製造も手掛けていた。

1892年に発表されたサック・オータクロアは、馬車時代から自動車時代に向けて制作されたもので、今、エルメスで人気の「バーキン」の原型だともいわれている。

しかし、当時、馬車主流から、自動車に代わることを想定したヴィトンは、旅行に出るときの、荷物を収納するカバン「トランク」を独自なアイディアで人気を集めた。

それまでのトランクは、馬車に積むために蓋が丸みを帯びていた、しかし、馬車から自動車、そして船に積むためには、蓋を平らにすることだと考え、実行に移した。

その点、ルイ・ヴィトンの狙いは正しかった。

四角くて、強靭、しかも軽い、そして防水加工までしているボックス(箱)を生み出した。「トランク」だ。

富裕層の旅に向けての「ヴィトン・ブランド」の誕生だ。

素材も、革より軽い無地のコットンを使用、更にそれに防水加工を施した、「グリ・トリアノン・キャンパス」を開発。

当時の一般的なトランクに比べ、ヴィトンのトランクは軽くて丈夫、さらに、使いやすさもあって、多くの人たちから愛されていった。

特に、当時の富裕層たちの間で評判を呼んだ。

 

いま、ルイ・ヴィトンの誕生、伝統、歴史などに触れるつもりはないが、「ガレット」(小紙)の主・前田勝介が出しているパンフレット「100年前の旅したモノグラム達」の中にそのすべてが細かく書かれているので、読んでいただきたい。

ルイ・ヴィトンの世界が大きく揺れる。さて、「ルイ・ヴィトン」のトランクに注目しよう。

「ガレット」には1890年代から1970年代までのルイ・ヴィトンの「旅行トランク」が存在する。

「ガレット」が集めた100弱を超える「トランク」の一つ一つに歴史が刻まれ、持ち主たちのエピソードが語られている。

 

世紀末に向けて時代は急速に変わる。

1889年、エッフェル塔完成、ムーラン・ルージュがオープン。

家庭に電気が入り夜の暗さから解放された、一部のブルジョアジーのたちは生活自体を芸術化しようとする、ベル・エポックの開幕だ。

旅の形式も馬車から、スクリュウ蒸気船、鉄道、自動車、飛行機と変わる。

「トランク」の変遷が続く。

次回「時代を語るヴィトン・トランクの世界」

船の旅、鉄道の旅

 

次回(3月号)前田勝介「ヴィトン・トランク」想いを深く聞いてみる、

 

上記の小誌「100年前の旅したモノグラム達」(定価¥600円消費税込み)

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企画・取材・写真・nagasawamagazine・編集部・2017・1・25

協力・写真・   Garret・前田 勝介