NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

カルティエの愛   編集部

愛をつなぐジュエリー

ジャンヌ・トゥ-サンが愛用していたシガレットケース、パウダーケース
ジャンヌ・トゥ-サンが愛用していたシガレットケース、パウダーケース

ブランドを語るとき「カルティエ」は絶対の一言だ。

エルメス、ヴィトン、表舞台の二枚看板だろう、勿論他のブランドも語る意味はある、しかし、女性にとっても男性にとっても“愛”の言葉が当てはまるのは「カルティエ」が一番似合う。

 

「世界のカップル」といえば時代が古いが“王冠を賭けた恋”を演じた英国国王・ウインザー公だろう。

エドワード8世の名を捨て、アメリカレディ・シンプソン夫人との恋、愛を貫いた話は、英国は“愛”に破れた、といわれた。

愛の力の凄さは現在も変わらなく強い、そして、“愛”をつなげた一つがジュエリーだ。

その演出を担当したのが「カルティエ」なのだ。

ウインザー公、シンプソン夫人、お二人の愛の物語は「カルティエ」なくして語れない。カルティエのジュエリーが“愛”の言葉“王冠を賭けた恋”の象徴なのだ。

世界を騒がせた、結婚から20年以上1959年3月、パームビーチ・クラブでので、ディナーでのウインザー公夫妻、

夫人の畝には「ドレープ}ネックレスが輝いている

「カルティエ」の凄さは優れたデザイン力、独創性の素晴らしさにある。

180年の歴史を積み重ねて生まれた多くのジュエリーは多くの人たちの「愛」を昇華させた、その純粋で優しい輝きを永久に失わない。

我々がジュエリーを見るとき、形スタイルの美しさだけではない、何かを感じさせてくれる、それは“愛”“尊敬”“信頼”“友情”そして“絆”だ。

そうした心の贈り物、ジュエリーとして「カルティエ」は私たちに“愛”を語りかけてくれる。

1847年に創業した「カルティエ」が、その独自のスタイルを確立し、国際的な宝飾商として揺るがない地位を築いたには三代目党主ルイ・カルティエだ。

彼の感性とリーダーシップは、「カルティエ」を華麗な世界に導いていく。

プラチナとダイヤを組み合わせた“ガーランドスタイル”の確立。

また、アール・デコの先覚者となり、腕時計の“タンク”“サントス”を生み出していく。

また同時に、ルイ・カルティエは、女性を登用して時代の流れを読んでいく。

1910年当時ギャルソンと呼ばれた、ジャンヌ・トゥ-サンを「カルティエ」に招き、アート・ディレクターとして新しいカルティエ文化を作り上げていった、彼女はフランスファッションの女王・ココ・チャネルの友人であり美的センスに優れ、時代を読む目をもっていた。

アール・デコが爛熟期を迎えていた1933年高級宝飾部門を任されると、インドやペルシャのスタイルを取り入れたジュエリーを発表しゴールドとカラフルな宝石のコンポジションを復活、更に新しい時代の女性たちのためにジュエリー以外の装身具のオブジェを充実させた部門を立ち上げ、新しい世界の「カルティエ」作り上げていった。

現在「マスト・ド・カルティエ」の前身といわれているジャンヌ・トゥーサン、彼女の活躍は、現在「カルティエ資料室」に当時の写真や遺品などが残されている。

 

ジュエリーの美しさは何処から生まれてくるのか、宝石の美しさに加え、やはり、神秘をもたらす“アトリエ”の世界だろう。

ジュエリーは、デザインが一番といわれているが、その説は確かとは思う、だが、“アトリエ”から生まれてくるのが、本来の姿だろう。

「カルティエ」を取材した時、当時のアトリエのチーフディザイナーが作品の出来上がるまでの苦労話を語っていたことを思い出す。

「アトリエから生まれる作品には2種類のアプローチがあります。第一は一つの石からデザインが生まれる一点もの、第二はデザインから生まれるタイプで、こちらのタイプは一つのデザインにつき石の色や金属の素材違いで4個から10個ほど製作するのが普通です」

「勿論“カルティエ“一点ものは特別な過程がありますが・・・」

カルティエ・アトリエには、ジュリースペシャリストといわれる職人たちが働いている。

一つのジュエリーを仕上げるために一人が担当する、繊細で優美な技から生まれるジュエリーの美しさは、“カルティエ”だけが持つスペシャルなのだ。

「私たちの使命は、お客様がサインを見なくても“カルティエ”だと感じるデザインとテクニックを持っています」

職人たちの愛情と誇りを感じる言葉だ。

 

女優たちとカルチエの絆

このブランドの神髄を語る上で、どうしても取り上げておかなければいけないテーマがある。

華麗なる女優たちとの、ジュエリーとの会話だ。

あるときには、カンヌ映画祭での舞台で、あるときにはアカデミー賞の、赤ジュータン上でのインタビューに答えている女優たちの胸元や、手首、指を飾ってきた“カルティエ”、その美しさを、忘れてはいけない。

 

企画・取材・写真・編集・Nagasawamagazine・編集部 永澤洋二