NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

ドイツの旅 第二段

ドイツ中世を旅する-アールヴァイラー

大畑 悟・ドイツ観光局

アール門 ⒸGNTB/ Marth, Gundhard
アール門 ⒸGNTB/ Marth, Gundhard

2013年の11月、ドイツ観光局の研修旅行でアールヴァイラーという街を訪れた。ここもまたガイドブックに載っていない「誰も知らないドイツ」の街。町は、13世紀に建設された城壁にぐるっと囲まれ、中世以来の街の通りには木組みの家も多く、時の流れから取り残された別世界のようだった。中世の城塞都市といえばローテンブルクやニュルンベルクが有名だが、こんなところにも残っていたんだ。

ここはまたドイツの赤ワイン・アールワインの産地でもある。街の城壁をくぐって少し歩くとワイン畑が広がる小高い丘が目に入った。現地ガイドに連れられてワインレストランへ。途中のワイン畑で、摘み残された赤ぶどうの粒を失敬する。予想に反して渋みはなく、生食用のぶどうのように甘かった。昼食で一杯だけロゼワインを飲んだが、甘口でフルーティーな味だった。


アールヴァイラーの収穫期のワイン畑 ⒸGNTB/ Dirk Topel
アールヴァイラーの収穫期のワイン畑 ⒸGNTB/ Dirk Topel

夜は地元で有名なレストラン・サンクト・ペーターへ。創業1246年というから大変な老舗である。外観は、まるで中世の古城のよう。特に紅白の鎧戸が中世の古めかしい雰囲気を醸し出している。レストランの内部も、石畳の廊下や白壁、こげ茶色の木の柱が、長い歴史の中で培われてきた重厚な雰囲気を伝えている。Weinkirche(直訳すると「ワイン教会」)という名の広間で晩餐となった。クリスマスが近い季節だったので、金や赤のリボンでデコレーションされていた。ロゼのアールワインを飲みながら、地元の鹿肉などを頂戴する。この古城のようなレストランで食事をしていると、まるで中世の貴族や領主になったような気分である。老舗のレストランはずいぶん見てきたが、ここまで中世という時代の雰囲気を伝えようとしているレストランは初めてだった。

ⒸBrogsitter´s Sanct Peter GmbH
ⒸBrogsitter´s Sanct Peter GmbH
ⒸBrogsitter´s Sanct Peter GmbH
ⒸBrogsitter´s Sanct Peter GmbH

サンクト・ペーターへの行き方:フランクフルトから電車でボンまで行き、地域鉄道REに乗り換えてWalporzheim駅下車、徒歩10分。約3時間。


公式サイト:sanct-peter.de

 

ドイツ観光局

大畑 悟