NAGASAWA Magazine|ながさわマガジン

読書・「ショコラ」

作家・ジェラール・ノワリエル(Gerard・Noiriel)

訳者・館 葉月   (集英社・インターナショナル)

             「ショコラ」

 

 

一瞬にして惹きつけられるタイトルである。

19世紀終盤~20世紀初頭のヨーロッパ最後の黄金時代(と言ってもそれは植民地での苛烈な搾取と人権蹂躙によって支えられた物だったのだが)を舞台に偶然出会った二人の男が成功をつかむ為に突き進んでいく物語。

しかしながら二人は差別・貧困・芸能界の残酷な現実にさらされ最終的には失脚する。

この本の日本訳を手掛けた“館 葉月„さんは、まだ若い翻訳者だ。

ジュネーブ大学で研究に従事した。専門はフランス現代近代史だ。

素晴らしい才能をもって、これからも多くのフランス文学を我々に紹介してくれることだろう。

この本との出会いは、館 葉月さんのお父様、集英社・館 孝太郎さんから、娘が翻訳した本です、読んでいただければというコメントを添えて、頂いた。

本を読むことは楽しい、「ショコラ」と向かい合った。

綺麗な装丁で、豪華でオシャレな本だ。

読みやすさは、流石だと感じた。

目次の分かり易さが気に入った、分かり易く的確に表現されている。

本を開いて、目次を開いてどんな流れの構成案なのか、本の興味のポイントだ。

「ショコラ」は、読みやすさの基本ができている。

作家の“ジュラ―ル・ノワリエル„(Gerard・ Noiriel)は、多彩な作家として世界で知られている。

この本の題材として取り上げているフランス移民研究者として、パイオニア的存在だ。フランス歴史文学者として多くの仕事に携わっている。

 

「ショコラ」は、映画ではすでに多くの人たちが見て、感動を得たことだと思う。フランス史上初の黒人芸人ショコラと、彼を支えた相方の白人芸人フティット「映画史上初めてスクリーンに登場した芸人コンビ」となり、魅了した彼らの愛と涙に満ちた感動のストリーは、世界の大きな問題を、どう解決していくかを、教えてくれるものが随所に描かれている。

 

この本の「帯」に、書かれている。

「我々の心に潜む“差別„の根源を問う」

 

読んで、感じて、楽しんで、考えて、そんな本に巡り合えて、幸せを感じている今です。

 

 

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